SEOスパムとは?サイトへの影響は? | CHEQ

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検索エンジン最適化(SEO)は、ウェブサイトを長期的な成功に導くための不可欠な要素です。しかし、せっかく時間と労力をかけてSEO対策を行っても、SEOスパムによって成果が台無しになってしまうことがあります。
効果的な SEO 戦略には、主に以下の 3 つの要素が含まれます。

  1. 質の高いコンテンツ制作
  2. 適切なキーワード調査
  3. 信頼性の高い外部リンク獲得

これらの要素を継続的に改善し、最適化することで、目標とするキーワードでの検索結果上位表示が可能になります。ただし、この過程には相当な時間と労力を要します。

しかし、こうした地道な努力の成果が一瞬にして失われる可能性があります。その主な原因の一つが「SEO スパム」です。SEO スパムの被害を受けると、これまでの SEO 対策の効果が大幅に低下する恐れがあります。

では、SEO スパムとは一体何なのでしょうか?自分のサイトが被害に遭っているかどうかをどのように判断すればいいのでしょうか?また、被害に遭った場合、どう対処すればいいのでしょうか?

SEO スパムとは?

SEO スパムは、不正な方法で検索エンジン結果上位表示を狙う悪質な行為で、ブラックハット SEO 手法の一つです。ウェブサイトの脆弱性を悪用してアクセスし、不適切なコンテンツや悪意のあるリンク、さらにはスパムウェアやマルウェアをサイトに挿入することがあります。

 

具体的には、以下のような手法が挙げられます。

キーワードスタッフィング: 文章内に不自然なほど多くのキーワードを詰め込む

隠しリンク: ユーザーに見えない場所にリンクを貼り付ける

クローキング: 検索エンジンとユーザーに表示するコンテンツを変える

スパムコメント: ブログなどにスパムコメントを投稿する

SEO スパムの主な目的は、不正アクセス・改ざんしたサイトに大量のバックリンクを作成し、不正ユーザーが持っているサイトの検索順位を不当に上げることです。

SEO に携わったことがある方であれば、オーガニック検索順位の向上にバックリンクが重要であることはご存知だと思います。不正ユーザーにとって、不正なバックリンクを作成することは、短期間で検索結果表示順位を大幅に改善するための近道となります。

この方法が不適切な SEO 手法であり、実施したユーザーに多くのペナルティをもたらす可能性が高いことをご存知の方も多いと思います。

しかし、SEO スパムを行う不正ユーザーは多くの場合、自身を検索エンジンマーケターとして売り込んでおり、すぐに結果を出して報酬を得ています。

2018 年のレポートによると、ウェブサイトハッキングの 51 %が SEO スパムに関連している(英文)か、その目的で行われていることがわかりました。

これらの SEO スパムは特に WordPress サイトで多く発生しています。実際、WordPress における SEO スパムは一般的な問題となっており、ハッキングされたウェブサイトの予防やクリーンアップのためのセキュリティプラグインが多数提供されています。

SEO スパムの兆候を見分ける方法

SEO スパムの影響は、気づきにくい形で現れることがあります。多くの場合、不正ユーザーは既存の記事に複数のリンクを挿入します。たちの悪いものの場合、他のサイトからページを丸ごとコピーし(スプーフィング)、対象サイトへのコンテキストバックリンクを作ることもあります。

ウェブサイト所有者として、これらの変更にすぐには気づけないかもしれません。

しかし、より攻撃的な SEO スパムの形態もあります。複数のページを作成して他のサイトにリンクを張ったり、「クローキング」を行ったり、サイトのソースコード内にバックリンクを隠したりするケースもあります。

SEO スパムの一般的な兆候には、以下のようなものがあります:

  • 挿入した覚えのないリンクがある
  • 投稿した覚えのない新しいカテゴリー、ページ、コンテンツがある
  • 自社サイトからのリダイレクトがある
  • リサーチツールで異常なランキング指標が見られる
  • サイト上に異なる言語のコンテンツがある

SEMRush や Ahrefs などのキーワードリサーチツールを使用していれば、SEO スパムの兆候に気づくことが多いでしょう。

WordPress で Akismet のようなプラグインを使用している場合、多くのスパムが検出されるはずです。(使用していない場合は検討すべきです!)

スパムボットがマーケティングやウェブサイトにどのような悪影響を与えるかについては、関連記事(英文)をご参照ください。

よく見られる SEO スパムの形態

SEO スパムは通常、他のサイトにスパムリンクやコンテンツを投稿する目的で行われます。しかし、その手法には様々な種類があります。

クローキング

クローキングは、SEO スパムに関連する主要な手法の一つです。これは、検索エンジンに提示される情報と実際にサイトに掲載されている内容が異なる状態を指します。

例えば、実際のページはホテル予約に関するものですが、検索エンジンには医薬品に関するコンテンツが提示されるといった状況が起こり得ます。

クローキングは通常、新しいページを作成し、リダイレクトを設定することで行われます。これにより、検索エンジンは元のページではなく、隠されたページをスキャンすることになります。この手法は、サイト訪問者を誤解させるだけでなく、期待していたものとは異なるページに誘導することになります。さらに重要なのは、クローキングが Google からのペナルティの対象となる可能性が高いことです。

バナースパム

バナースパムは、バックリンクを不正に獲得する巧妙な方法の一つです。この手法では、サイトにホストされているバナー広告が操作されます。Google AdSense などが配信する広告バナーに、不正なサイトへのバックリンクを指すコードが挿入されることがあります。

このようなバナースパムは、アフィリエイトマーケティングの詐欺師によっても悪用される可能性があります。彼らは、リファラルトラフィックを水増しし、結果として不当な報酬を得ようとします。

さらに懸念すべきは、不正ユーザーがサイトの CTA ボタンやダウンロードボタン、さらには広告とは無関係の要素までもハイジャックし、スパム SEO の目的に利用する可能性があることです。

日本語キーワードハック

日本語キーワードハックは、珍しくも広く使われている SEO スパムの手法です。この方法では、ブルートフォース攻撃を用いてサイトに日本語の文字やコンテンツが挿入されます。主に詐欺サイトへのバックリンクを生成する目的で行われ、被害に遭うと大きな驚きを感じることでしょう。

この攻撃の兆候は、自社サイトが突然日本語の検索キーワードでランキングされ始めることです。通常、サイト運営者が気づくのはこの段階です。

日本語キーワードハックの修正は複雑な作業となります。多くの場合、専用のソフトウェア製品を使用して対処する必要があります。

リンク挿入とリダイレクト

リンク挿入やスパムリダイレクトを使用することで、不正ユーザーは既存のウェブページに隠しリンクを挿入したり、URL を偽装したりすることができます。

リンク挿入の恐ろしい点は、多くの場合、サイトにマルウェアの要素が含まれていることです。このマルウェアのコードは通常、ウェブページに埋め込まれています。そのため、ユーザーがリンクをクリックすると、マルウェアがスパムリンクを挿入し、ユーザーを詐欺サイトにリダイレクトしてしまいます。

Google Search Console は、これを脅威として検出し、管理者にメッセージを送ることがよくあります。しかし、手口が日々巧妙になっているため、この検出を過信することはできません。

SEOスパムの被害は、主に以下の2つが挙げられます。

検索エンジンからのペナルティ:Google などの検索エンジンからペナルティを受け、検索結果順位が下落したり、最悪の場合は検索結果から除外されたりする

ユーザーの離脱:ユーザーにとって価値のないコンテンツや不自然なリンクが多いサイトは、すぐに離脱されてしまう

マーケターにとって、オーガニック検索結果の向上に費やした時間と労力を考えると、SEO スパムの影響は非常に深刻な問題となります。

想定される被害:ネガティブ SEO

マーケターにとって、オーガニック検索結果の向上に費やした時間と労力を考えると、SEO スパムの影響は非常に深刻な問題となります。

最も顕著な結果の一つが、ネガティブ SEO です。ネガティブ SEO とはは、あなたのサイトに不正なコードやコンテンツが入り込み、検索エンジンのランキングが下がってしまう状況を指します。簡単に言えば、以前は特定の検索キーワードで良好な順位を獲得していたのに、突然 1 ページ目から姿を消してしまうことがあります。

そして、多くのマーケターが既に経験しているように、一度落ちたオーガニック検索結果を再び 1 ページ目に戻すのは、非常に困難な作業となります。

想定される被害:Google のペナルティ

ウェブサイトに不適切な SEO 手法が適用されると、Google からのペナルティが課される可能性があります。これは非常に深刻な問題です。例えば、評判の良い EC サイトが突然アダルトサイトや怪しいカジノページ、あるいは新設の詐欺的な小売サイトにリンクしているような状況が発生すると、Google はそのサイトを厳しく評価します。

重要なのは、Google がこれらの問題を個別に判断しているわけではないということです。Google のアルゴリズムは、サイトにバグが多く存在し、質の低いサイトへのリンクが多数あることを検出すると、自動的にペナルティを課します。

これらのペナルティから回復するには、多大な時間と労力が必要となります。ペナルティを受けた場合、まず問題の原因を特定し、不適切なリンクやコンテンツを削除する必要があります。その後、Google に再考請求を提出し、サイトが改善されたことを示さなければなりません。

SEO スパムの仕組み

SEO スパムは、多くのサイバー攻撃と同様に、ウェブサイトの弱点や脆弱性を悪用します。脆弱性の原因としては、脆弱なパスワード、古いプラグイン、あるいは SSL などの基本的なセキュリティ対策の欠如などが挙げられます。

不正ユーザーは、ボットを使用してサイトをスキャンし、これらの弱点を特定します。そして、データベースや CMS を侵害します。WordPress や Shopify などの人気のあるサイトビルダーは、多くのプラグインを使用しており、また技術に詳しくないユーザーが多いため、特に脆弱になりやすい傾向があります。

ウェブサイト管理者が利用可能なセキュリティパッチを適用しなかったり、古くなったプラグインを削除しなかったりすると、SEO スパムやその他のハッキング攻撃に対して、いわば「裏口」を開けたままの状態になってしまいます。

このような脆弱性を防ぐためには、定期的なセキュリティ監査の実施、最新のセキュリティパッチの適用、不要なプラグインの削除、強力なパスワードの使用などが重要です。また、専門家のアドバイスを受けながら、包括的なセキュリティ戦略を策定することも効果的です。常に最新のセキュリティ情報に注意を払い、迅速に対応することで、SEO スパムのリスクを大幅に低減することができます。

SEO スパムを防ぐ方法

SEO スパムを防ぐ最善の方法は、ボットや不正ユーザーがサイトに侵入しにくい環境を整えることです。一般的には、以下のような対策が効果的です。

  • 強いパスワードを設定する:管理者パスワードは推測されにくい複雑なパスワードを設定する
  • ソフトウェアを最新の状態に保つ:WordPress などの CMS や、使用しているプラグインを常に最新の状態に保つ
  • 不要なプラグインを削除する:使用していないプラグインは削除することで、脆弱性を減らすことができる
  • ボット対策を行う:CHEQ などのボット対策ツールを導入して、悪意のあるボットの侵入を防ぐ
  • 定期的にセキュリティ監査を行う:専門家に依頼して、定期的にセキュリティ監査を行う
  • セキュリティ対策ソフトを導入する:Sucuri や Defender などのセキュリティ対策ソフトを導入して、サイトを定期的にスキャンする

簡単なパスワードは、不正ユーザーがウェブサイトにアクセスする最も一般的な方法の一つです。ブルートフォース攻撃などのサイバー攻撃は、攻撃者がサイトにアクセスする最も容易な方法であるため、強力なパスワードの使用は絶対的な最低条件となります。

ソフトウェアを使用してボットをブロックすることも、オンラインセキュリティの重要な要素となっています。例えば、CHEQ のボット対策(英文)ツールは、SEO スパム攻撃を行うようなボットをブロックします。

WordPress サイトを使用している場合は、CHEQ のボット対策を既存のサブスクリプションで利用するか、スタンドアロンサービスとして利用することができます。

SEO スパムのチェック方法

SEO スパムをサイト上で発見することは、一筋縄では行かないケースもあります。前述のように、スパムコンテンツが隠されていることもあるため、見落としやすい傾向があります。

しかし、サイト上の SEO スパムを検出するためのいくつかの効果的な方法があります。これらの方法を定期的に実施することで、早期発見と対策が可能になります。

手動でのチェック方法

比較的小規模なサイトであれば、リンクやコンテンツなどのページ要素を直接確認することが可能です。

注意すべき点としては、以下のようなものがあります。

  • 不審な URL
  • 改ざんされたように見えるコンテンツ
  • iframe などの新しい要素(動画や広告を表示するのによく使用されます)
  • 外国語の要素
  • スパムコメント(通常リンクが含まれています)
  • フッターやヘッダーに新しく追加されたリンクやコンテンツ

Ahrefs や SEMRush などのツールを使用して、通常とは異なるキーワードでランキングされていないか確認することもできます。これらのキーワード調査ツールの多くは、外部リンクをチェックする機能があるので、不自然なリンクがないか確認してください。

また、Google を使用して手動で確認する方法もあります。

  • Google にアクセス
  • 検索ボックスに「site:自分のサイトのURL intext:検索語」と入力

「検索語」の部分には、下記のような一般的なスパムキーワードを入れてみてください。

  • 出会い系
  • カジノ
  • パチンコ
  • 副業
  • ダイエットサプリ
  • 育毛剤

これにより、これらのスパムキーワードで Google にランキングされているサイト内のページが表示されます。

ただし、サイバー攻撃によるスパム行為の多くは画面上で見えていない部分に行われていることも多いため、より技術的な方法を使用する必要があるかもしれません。

このような手動での確認は定期的に行うことが重要です。また、不審な点が見つかった場合は、専門家に相談することをおすすめします。セキュリティ対策は常に進化しているため、最新の情報を得ながら対策を講じることが大切です。

ソフトウェアを使用したチェック方法

マルウェア、ウイルス、そして SEO スパム攻撃の結果を検出するために設計された複数のソフトウェアパッケージが存在します。これらのソフトウェアは、アンチウイルスソフトと同様に、サイトをスキャンして問題を検出します。

代表的なソフトウェアとしては、以下のようなものがあります。

  • Sucuri
  • Defender
  • Ninja Scanner

これらのソフトウェアはそれぞれ WordPress プラグインを提供しており、有害な SEO スパムをサイトから除去することができます。

WordPress の SEO スパムを防ぐためには、標準的な対策として Akismet などのソフトウェアも併せて使用することをおすすめします。

ボット対策が SEO スパム対策の鍵

オンライン上の多くの有害な攻撃と同様に、SEO スパムの根本的な問題はボットにあります。不正ユーザーは、セキュリティが弱いサイトや明らかな脆弱性のあるウェブサイトを標的にします。そして、その弱点を見つける最も簡単な方法が、ボットを使用することです。

このことから、ウェブサイト所有者は、サイトのセキュリティを真剣に考える必要があります。特に、顧客データを扱うサイトや、生計を立てるための重要なサイトである場合は、なおさらです。

幸いなことに、ウェブサイト上でボットをブロックするためのツールは数多く存在します。

例えば、CHEQ を使用すれば、PPC 広告への悪意あるトラフィックから保護することができます。さらに、オーガニック検索からの悪意のあるボットや訪問者を監視し、ブロックする(英文)ことも可能です。

CHEQ のボット対策(英文)は、SEO スパム攻撃を行うようなボットから、攻撃が発生する前に保護する機能を提供します。

このようなツールを活用することで、SEO スパムの被害を未然に防ぐことができます。ただし、ツールの導入だけでなく、定期的なセキュリティ監査や、社内のセキュリティ意識向上も併せて行うことが重要です。また、セキュリティ対策は常に進化しているため、最新の情報を常にキャッチアップし、必要に応じて対策を更新していく姿勢が求められます。

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