CPV(訪問単価)とは?初心者でもわかるその計算方法 | CHEQ

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デジタルマーケターの皆様は、日々多くの KGI や KPI を管理されていることでしょう。本日は、そのリストにもう一つ加えていただきたい指標があります。それが、訪問単価(Cost Per Visit)、略して CPV です。

CPV の活用により、広告のコストをより正確に把握することができます。CPV は広告キャンペーンの効果測定や、クリック詐欺の検出にも有効な指標となります。

このように、CPV はデジタルマーケティングにおいて非常に有用な指標です。それでは、CPV の具体的な内容と活用方法について見ていきましょう。

CPV とは

CPV(Cost Per Visit:訪問単価)は、1回の訪問に対する広告費用を表す指標です。

この指標の適用範囲は広く、ウェブサイトへのクリックだけでなく、実店舗への来店や予約にも使用できます。主にPPC広告キャンペーンの分析に用いられますが、CPVの計算方法を理解すれば、多様な状況で活用可能です。

CPV は、ROAS(広告費用対効果)(英文)とは異なる視点を提供します。従来、広告キャンペーンの効果測定指標としてROAS(広告費用対効果)が広く用いられてきました。ROASは顧客獲得コストに焦点を当てるのに対し、CPVは訪問コストを測定します。この特性により、複数のプラットフォームや戦略を横断する広告キャンペーンの効果測定に有効です。

ただし、CPVは必ずしも広告プラットフォームの標準指標ではないため、ダッシュボードに表示されない場合があります。しかし、広告費用の総合的な評価には非常に有用な指標となります。

CPV 理解の重要性

多くの企業は、オンライン広告で複数の手法を組み合わせています。主な手法には、以下が含まれます:

デジタルマーケティングの広告キャンペーンを実施する際は、通常、複数のプラットフォームを利用します。例えば、Google広告を使用してファネル下部(BoFu:bottom-of-funnel)の市場をターゲットにし、販売につなげる一方で、Facebook広告を活用してサイト訪問者を増やし、ブランドの認知度を向上させるといった使い分けをすることがあります。

このように複数の指標や広告ダッシュボードを見ると、全体の状況を把握することが難しいと感じることがあるでしょう。そのような場合、CPVを理解することで、これらの複合的な指標を統合的に理解するのに役立ちます。CPVは、異なるプラットフォームや手法を横断して広告効果を評価する上で有用な指標となります。

CPV の計算方法

CPV を週単位で計算する方法を具体例で説明します。

まず、全広告プラットフォームの広告費用と訪問者数を集計します。以下は、ある企業の 1 週間の広告費用と訪問者数の内訳です。

プラットフォーム 広告費用(週) 訪問者数(週)
Google Ads ¥20,000 50
Facebook Ads ¥20,000 35
Bing Ads ¥10,000 15
Instagram ¥15,000 25
合計 ¥65,000 125

この例では、1 週間の総広告費用が ¥ 65,000、総訪問者数が 125 人です。

CPV は以下の式で計算できます:

総コスト ÷ 総訪問数 = CPV

今回のケースでは:

¥ 65,000 ÷ 125 訪問 = ¥520

つまり、1 回のサイト訪問あたり ¥ 520 のコストがかかっています。

CPVはCPAやROASとは異なる指標であり、実際の顧客獲得や売上に基づく計算ではありません。

別の計算方法として、全マーケティング活動のコストを総サイト訪問数で割る方法があります。この場合、以下の費用が含まれます:

  • 有料広告費用
  • オーガニックコンテンツ作成の時間的コスト
  • キーワード調査や広告管理を行うフリーランスや代理店への支払い
  • マーケティングソフトウェアの費用

例:

  • 有料広告:¥ 65,000
  • 社内チームの人件費:¥ 30,000
  • フリーランスへの支払い: ¥ 15,000
  • ソフトウェア利用料:¥ 2,500

ここで、オーガニック検索、有料検索、ソーシャルメディア広告など、すべてのソースからの1週間のユニーク訪問者数が 800 人だったとします。

112,500 円 ÷ 800 訪問 = 140.625 円 / 訪問

この計算方法では、1 回の訪問あたり約 141 円のコストがかかっていることになります。

この包括的なアプローチは、マーケティング活動全体の効率性を評価するのに役立ちます。ただし、この方法では有料広告とオーガニック流入を区別していないため、各チャネルの個別の効果を把握することは難しくなります。

そのため、この包括的な CPV と、個別のチャネルごとの CPV を併せて分析することで、より詳細なマーケティング効果の評価が可能になります。また、時間の経過とともにこの指標を追跡することで、全体的なマーケティング戦略の効率性の変化を把握することができます。

CPV の理解と活用

CPVは、CPAやROASと組み合わせて分析することで、最も成功しているマーケティング施策を特定するのに役立ちます。

オーガニック流入は短期的には費用対効果が低く見える可能性がありますが、通常はコンテンツマーケティング戦略の重要な一部です。長期的な視点での評価が重要です。

有料検索の分析では、PPC 広告(英文)が適切なサイト訪問者を引き付ける効果を調査できます。CPV を基に、以下の指標を分析できます:

  • サイト滞在時間や離脱率
  • 閲覧ページ数
  • 顧客あたりの平均支出額
  • 顧客生涯価値(LTV)
  • マーケティング支出全体に占める PPC 広告の割合

これらの指標と CPV を組み合わせることで、広告キャンペーンの効果をより深く理解できます。例えば、CPV が高くても、サイト滞在時間が長く、閲覧ページ数が多い訪問者を獲得できていれば、その広告は質の高いトラフィックを生み出していると評価できます。

LTV と CPV を比較することで、長期的な投資収益率を評価できます。これにより、短期的なコストだけでなく、顧客との長期的な関係構築の価値も考慮した戦略立案が可能になります。

定期的にこれらの分析を行い、CPV と他の指標の関係性を把握することで、より効果的なマーケティング戦略の策定と最適化が可能になります。

クリックの価値

各クリックは、オーガニック流入であっても価値があります。これは、顧客にクリックを促すためのコンテンツ作成に費用や時間を投資しているためです。

効果的なマーケティング戦略を実施すれば、最終的には販売やサイト訪問の大部分がオーガニック検索結果からもたらされるようになります。このトラフィックは「無料」ではありませんが、クリックごとや表示ごとの課金はありません。

一方、検索結果の上位表示とトラフィック獲得には、PPC(クリック課金型)広告も依然として効果的です。

しかし、PPC 広告のクリックに関しては、クリック詐欺や広告詐欺の被害を受けるリスクをはらんでいます。サイト訪問者のうち、真の潜在顧客の割合を把握する必要があります。

クリックボットや悪意のある競合他社(英文)が引き起こすコストの影響理解は、多くの事業主にとって重要な気づきとなる可能性があります。

ボルチモア大学の研究によると、クリック詐欺の割合は世界平均で約 14 %です。さらに、当社のデータでは、競争の激しい業界では 60 %を超える場合もあります。

つまり、一部の広告キャンペーンでは、有料クリックの 60 %が実際の顧客ではない可能性があります。これは CPV の上昇にもつながります。

PPC 広告における不正トラフィックの割合確認には、当社のクリック詐欺対策ソフトウェアの無料トライアルをご利用ください。

不正クリック問題に対処することで、広告予算の無駄を減らし、真の潜在顧客へのリーチ効率を高められます。また、正確なCPVの把握により、より効果的なマーケティング戦略の立案が可能になります。

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