近年、インターネット上にボットや偽ユーザーが存在していることを知らない人はほとんどいないでしょう。ボットや偽ユーザーは、不正トラフィックとも呼ばれ、さまざまな形でビジネスに影響を及ぼしています。不正トラフィックには、特定の企業を集中的に攻撃する悪質なボットや、悪意をもってビジネスを妨害しようとする人間が含まれます。

こうした悪質な行為者は、一見すると他のインターネットユーザーと同じように見え、ボット的な振る舞いをするオートメーションツールよりも怪しまれない方法で Web サイトを操作するため、検知やブロックが困難な場合があります。また、悪質な行為者は、ボットに自分たちの不正行為を手伝わせるなど、様々な方法でWebサイトを攻撃します。

競争の激しい市場でビジネスを行う事業者の中には、自分自身で、あるいはボットやオートメーションツールを使用して、悪意を持って競合の広告をクリックする者もいるかもしれません。この記事では、競合がどのように特定の広告を不正クリックするのか、またこうした行為を特定し、業務への影響を阻止するにはどうしたら良いのかについて、説明します。

 

競合による不正クリックの手法

手作業 

悪意のある事業者が競合の広告をクリックする最も簡単な方法は、昔ながらの手作業です。この方法は非常に簡単で、時間があるときに競合を検索したり、 SNS やその他のチャネルで競合の広告を見つけたりして、何度もクリックするだけです。少し面倒で時間のかかるプロセスですが、競合に損害を与えるため、こうした作業が個人的、もしくは組織的に行われる可能性があります。

クリックファーム 

クリックファームは、インターネット上の不正トラフィックの一種ですが、ボットやオートメーションツールではありません。クリックファームは、Web コンテンツを大量に繰り返しクリックしたり、大規模に操作したりするために雇われた労働者のグループです。「クリックファームを雇う(Hire a click firm)」とインターネットで検索すれば、一般的なインターネットユーザーでも、安価にクリックファームを利用することができます。中には、エンゲージメントの指標を高めるために、企業向けのフリーランスサービスとしてクリックファームを提供しているサイトもあります。また、競合の広告を大量に不正クリックさせるために、クリックファームを利用することもできます。 

ボットや自動プログラム

今日、インターネットの52%は、ボットをはじめとした人間ではないトラフィックであると推定されています。これらの自動プログラムの多くは、コンテンツのインデックス作成や Web サイトのスキャンなど、無害な目的のために作成されています。しかし、インターネット上の多くのものと同様に、ボットもまた、悪意のある目的に使用されることがあります。ボットは、ファネルに流入し、コンバージョン率を低下させ、データ分析を歪めており、デジタル広告における影響を拡大しています。個人がボットを利用したり、自分でプログラムしたりして、競合の特定の広告を何度もクリックするように仕向けることも可能です。

 

競合が不正クリックをする理由

競合の広告予算を使い果たすため

クリック課金型広告を利用している場合、誰かが広告をクリックにする度に、広告予算が使われます。しかし、広告をクリックしたユーザーが商品購入の意思を持っていない場合、予算が使われても、広告キャンペーンの投資対効果は上がらず、予算が大きく浪費されます。予算が使い果たされてしまうと、ビジネスがリーチできる正当な顧客の数が制限されるため、試行錯誤を重ねたキャンペーンの効果が低下させられ、将来の広告予算を投資する正当性を証明することが非常に困難になります。

自社の検索順位を向上させるため  

競合の広告をクリックする目的は、単に競合の予算を使い果たすだけでなく、自社の利益を拡大するためである場合もあります。競合が検索エンジンで常に上位に表示されていたり、SNS などで評判がよかったりする場合、遅れをとっている企業は不満を募らせているかもしれません。本来は、新しいキーワードでキャンペーンを行ったり、クリエイティブやコピーを更新したり、より高い入札を行ったりすることで、競合に打ち勝つことを目指すべきですが、モラルの低い事業者の場合は、競合が予算を失い、上位に表示されなくなるまで広告をクリックし続けるかもしれません。こうした事業者は、競合の検索順位を急降下させ、空いたスポットに自社のサイトを表示させることを狙っています。

他社の指標を歪ませるため 

ボットや不正ユーザーが、急速かつ一貫したペースで広告をクリックし始めると、被害を受けている企業は初めのうちは、クリック数の増加を好ましく受け取るかもしれません。クリックスルー率やサイトトラフィックの量など、関心やエンゲージメントに関連する指標で評価されているビジネスであれば、クリック数の増加を歓迎し、喜んでしまう可能性もあります。しかし、状況をよく調査せず、クリック数を額面通りに受け取ってしまうと、キャンペーンに予算を投資し続けることにより、自社サイトに大量のトラフィックが流入させられると誤解してしまうかもしれません。こうした誤解が続くと、広告の指標が歪み、キャンペーンがどのように機能しているかという現状を、正確に把握することができなくなってしまいます。

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脅威の予兆を察知し、攻撃を防ぐ

予算がすぐに使い果たされる  

競合が自社の広告をクリックしている疑いがある場合、広告予算が通常より早く使い果たされていないかどうかを調べることが役立ちます。また、特定のキャンペーンを掘り下げてみることも有効です。例えば、キャンペーンにおいて競合のブランドやソリューションの広告があれば、そのキャンペーンは競合にターゲットにされている可能性があります。しかし、予算が足りないからと言って、競合が自動的に犯人になるとは限らないことも理解しておきましょう。競合のせいにする前に、クリック単価や、ターゲットにしているキーワード、オーディエンスの順位付けの難しさ、その他の広告の設定について調べてみましょう。

繰り返しのサイト訪問が見られる

競合が広告をクリックしているかどうかを判断するもう一つの方法は、サイト分析を確認することです。サイト分析では、特定の広告キャンペーン経由のサイト訪問者を見て、一人のサイト訪問者が何度も広告経由で訪問しているかどうかを判断することができます。さらに、全体のサイト訪問数におけるユニーク訪問数の比率も確認してみましょう。もし、広告経由のユニークビジター数がそれほど多くないにもかかわらず、訪問者数が増加しているのであれば、同じ訪問者が何度も広告をクリックしている可能性があります。

広告経由のトラフィックが急増している 

サイトトラフィックの増加は、マーケティングにおいて、通常好ましいこととみなされますが、競合による悪意ある介入が疑われる場合、要注意です。いつもと違う時間帯やパターンのトラフィックが急増してはいないでしょうか? 例えば、特定のキャンペーンが他のキャンペーンに比べて高いトラフィック誘導率を突然示しているのに、コンバージョンや売上につながっていないことはありませんか? 会社名を出したり、競合製品について語ったりしている広告からトラフィックが急増していませんか? さらに、夜中の変な時間帯や、会社がターゲットにしていない場所からの広告経由のトラフィックが流入している場合、ボットやクリックファームが使用されている兆候かもしれません。

 

競合による不正クリックを防ぐ方法

競合による不正クリックは、気付かないうちに行われていることがほとんどです。このようなクリックが個人による小規模なものであったり、企業が多くの新しいキャンペーンを展開しているときに発生したりすると、発見することは困難です。しかし、上記のような悪意あるアクティビティの兆候がひとつでもみられる場合は、対応を行った方がよいかもしれません。競合有効な対策としては、以下のようなものがあります。

プラットフォームへの報告 

多くの広告プラットフォームは、不正クリックを報告するためのシステムを備えています。報告が受理されると、プラットフォームからクリックの払い戻しがされることがあります。これは、予算を補填する上で非常に有効です。しかし、広告をクリックしたのが競合であることを証明するのが難しい場合もあります。特に、個人のデバイスを使用していたり、ボットを利用するのではなく、手動でクリックしていたりする場合はなおさらです。

競合のブロック

特定の IP や識別子が、自社の広告をクリックした競合のものであると、かなりの確度で判断できる場合、その IP を今後のキャンペーンから除外して、被害が継続しないようにすることができます。また、一般的には、競合のURL、会社名、メールアドレスをオーディエンスターゲティングから除外し、競合が広告を目にする可能性を低くすることが望ましいとされています。

悪意のあるアクティビティへの積極的な対応 

競合やその他の悪意あるアクティビティに対抗する最良の方法は、それらのトラフィックが広告やマーケティングファネルに侵入しないようにすることです。多くのマーケティング組織は、ボットや、偽ユーザー、その他の悪意あるユーザーから、デジタル広告を保護するために、Go-to-Market セキュリティを導入しています。

元の記事:How to Stop Competitors Clicking on my Ads

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